寺院内外伝承差の原理

2021年4月21日に紹介した 中前 正志/著 「寺院内外伝承差の原理」についての記事です。

書誌情報

タイトル 寺院内外伝承差の原理
著者 中前 正志/著
出版社 法藏館
ISBN 978-4-8318-7722-2
価格 4,400 円 (10% 税込)
発売予定日 2021年6月10日
サイズ A5 判
ページ数 557 ページ
Cコード C3091 (専門, 単行本, 日本文学総記)

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@nekonoizumi

目次あり。「寺院草創沿革の記録、すなわち寺院縁起は一つの寺院においても多様な内容を持つことが多い。西国三十三所札所諸寺の開創期より近現代に至る各種の縁起を分析して…」
⇒中前正志
『寺院内外伝承差の原理 縁起通史の試みから』
法藏館 pub.hozokan.co.jp/book/b581776.h www.hanmoto.com/bd/isbn/978483

posted at 23:18:43

@nekonoizumi

「…史的展開を跡づけ、寺院発の伝承の変遷に法則性を読み取る。」

「寺院草創沿革の記録、すなわち寺院縁起は一つの寺院においても多様な内容を持つことが多い。
それらの寺院発の伝承が変遷することには一定の法則性があるのであろうか?…」

posted at 23:19:58

@nekonoizumi

「…西国三十三所札所(穴太寺、成相寺、華厳寺、三室戸寺、清水寺)の開創期から近現代に至る各種の縁起を通史的に分析して史的展開を跡づけ、寺院発の伝承の変遷に法則性を読み取り、その原理を仮説として提示する。」

posted at 23:19:58

@nekonoizumi

「〔寺院内外伝承差の原理〕
【原理A】
寺院が管理あるいは発信する、開創縁起などの伝承について、同寺院の内部と外部との間での伝承内容に差異の生じることがあり、その発生事情としてはおよそ二通りの場合が考えられる。…」

posted at 23:21:00

@nekonoizumi

「…寺内にて行われている本伝とは異なる内容を持った異伝が寺外にて発生した場合と、従来行われていた旧伝とは異なる内容を持った新伝が寺内にて発生し、寺外においては引き続き旧伝が行われている場合とである。…」

posted at 23:21:00

@nekonoizumi

「…【原理B】
右のようにして一旦生じた寺院内外伝承差が、すぐには解消されないまま、時代を超えて相当に長期間に亙って存続する場合がある。

【原理C】
発生事情の相違に関係なく、また長期間に亙って存続していてもいずれは、寺外で発生した異伝が寺内の本伝によって凌駕され、…」

posted at 23:21:01

@nekonoizumi

「…あるいは、寺外にて存続していた旧伝が寺内の新伝によって凌駕され、すなわち、いずれにせよ内部も外部も寺内の伝承によって統一されて、寺院内外伝承差は解消していく、もしくはそういう傾向を示すようになる。
(本文より)」

posted at 23:21:01

@nekonoizumi

目次見ると
「〈補論C〉草創の遡及――洛北鞍馬寺縁起断章――」があるけど、鞍馬寺の縁起の変遷は気になるな。鞍馬弘教以後の話も扱っているのだろうか。

posted at 23:24:15

@nekonoizumi

縁起変遷研究はもう、それだけで面白そう。

posted at 23:25:08

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