2023年1月27日に紹介した 尹致昊/著,木下 隆男/翻訳 「尹致昊日記 1下」についての記事です。
書誌情報
タイトル | 尹致昊日記 1下 |
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著者 | 尹致昊/著,木下 隆男/翻訳 |
出版社 | 平凡社 |
ISBN | 978-4-582-80910-7 |
価格 | 4,180 円 (10% 税込) |
発売予定日 | 2022年8月29日 |
サイズ | B6 変形 |
ページ数 | 424 ページ |
Cコード | C0122 (一般, 文庫, 外国歴史) |
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朝鮮近代史の第一級史料『尹致昊日記』が東洋文庫で刊行スタート――【前編】尹致昊とはいかなる人物か|じんぶん堂
https://book.asahi.com/jinbun/article/14811880…
朝鮮近代史の第一級史料『尹致昊日記』が東洋文庫で刊行スタート――【後編】第1巻から第6巻までの内容|じんぶん堂
https://book.asahi.com/jinbun/article/14811886…
posted at 00:30:52
「現在、韓国近代史の研究者には日韓保護条約の締結を無効とする意見が多く、その根拠の一つとして、1905年11月23日付けの『チャイナ・ガゼット』が次のように報じたことを挙げている。…要するに調印に用いた韓国外部の公印は、日本公使館外交官補沼野安太郎が外部から奪い取って…」
posted at 00:33:35
「…日本公使林権助に与えたものであるから、それを用いて調印した条約は無効であるというのである。
しかし『尹致昊日記六』1905年11月18日の記事によれば、韓国外部の公印を慶運宮の閣議室に持って行ったのは同部の「申主事(Shin Jusa)」であり、…」
posted at 00:33:35
「…彼は閣議室から外部宛てに電話をして官印を持ってくるようにと指示した外部大臣朴斉純の命令に従ったまでであることが明確に記されている。
『チャイナ・ガゼット』の記事が11月23日付けであるのに対して尹致昊の記事は11月18日付け、即ち保護条約が調印された当日の記録である。…」
posted at 00:33:36
「…韓国近代史の研究者が『尹致昊日記』のこの記事をこれまで一切問題にしてこなかったのは、大韓民国国史編纂会編纂の現行『尹致昊日記六』の11月18日付けの記事に決定的な誤りがあったためにその重要性に気が付かなかったからである。…」
posted at 00:33:36
「…即ち、現行国史編纂版『尹致昊日記六』は、日本公使館外交官補「沼野安太郎」を意味する Numano を2度にわたって Numans と誤読している。Numans とあれば誰しも西洋人だろうと考える。ところが Numans とは実際には Numano、即ち「沼野」を誤読したものであった。…」
posted at 00:33:37
「…そして、『尹致昊日記』に記された彼の役割は、韓国外部に出張して、宮中からの連絡に応じて外部職員が確かに「印櫃」(外部の公印が入った櫃)を閣議室に運んで行くのを確認する役割を果たしているだけである。『チャイナ・ガゼット』の報ずる所とは全く異なる。…」
posted at 00:33:37
「…現行の国史編纂版『尹致昊日記六』にもしこのような重大な誤りがなく正しく解読されていたならば、現在流布している「日韓保護条約無効説」もその重要な根拠の一つを失っていた筈である。」
posted at 00:33:38
「以上のように、今回刊行の東洋文庫版『尹致昊日記』にはこれまで韓国近代史において流布してきた定説を覆すような発見が少なくない。従来、『尹致昊日記』が研究者により十分に利用されてこなかった理由は、…」
posted at 00:34:04
「…彼が「チニルッパ」であったからというよりも、寧ろ現行国史編纂版『尹致昊日記』にあまりにも解読ミスが多く、正しく理解されなかったためであるというのが筆者の考えである。」
posted at 00:34:04
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