語りの断層

2022年2月28日に紹介した 井上 暁子/著 「語りの断層」についての記事です。

書誌情報

タイトル 語りの断層
著者 井上 暁子/著
出版社 九州大学出版会
ISBN 978-4-7985-0328-8
価格 5,720 円 (10% 税込)
発売予定日 2022年3月16日
サイズ A5 判
ページ数 340 ページ
Cコード C3098 (専門, 単行本, 外国文学、その他)

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@nekonoizumi

目次あり。「国境線が幾度も引き直され、民族・文化・言語の混成が進んだポーランド北部・西部国境地帯が、社会主義末期ポーランドからドイツ連邦共和国へ移住した人々の文学において…」
⇒井上暁子
『語りの断層 ドイツ=ポーランド国境地帯の文学』
九州大学出版会 kup.or.jp/booklist/hu/li

posted at 22:58:37

@nekonoizumi

「…いかに表象されうるかを論じている。研究対象とするのは、1950年代半ばから60年代、旧ドイツ領にあたるポーランド北部・西部国境地帯に生まれ、ポーランド語を母語とする人々である。冷戦末期の1980年代ポーランドから西ドイツへ移住した彼らは、…」

posted at 23:01:39

@nekonoizumi

「…冷戦終結後、各人各様に移動と定住を繰り返しつつ、ドイツ語ないしポーランド語で創作に従事している。

周辺の列強諸国による支配を受け19世紀という時代に国民国家を持つことを許されなかったポーランドでは、亡命知識人が、ポーランド語による文化活動や創作を通してポーランド民族の…」

posted at 23:01:39

@nekonoizumi

「…歩むべき道を示す、という伝統があった。20世紀になると、ポーランドからの亡命は多様化し、規模も拡大した。パリやロンドンといったポーランド亡命文化の拠点は、在外作家同士の連結点として機能し、良質の文学作品を発信することでポーランド語圏の文化や文学全体をけん引する役目を負った。…」

posted at 23:01:39

@nekonoizumi

「…しかし、ポーランドと歴史的文化的に分かちがたく結びつき、地理的にも近いドイツには、国交正常化条約の締結、労働組合「連帯」の活動を弾圧した戒厳令の施行、東西の冷戦終結、ポーランドの欧州連合加盟などを契機に、ポーランドから政治的亡命者、経済移民、ドイツ系帰還者といった…」

posted at 23:01:40

@nekonoizumi

「…様々な集団が流れ込んだ。そのため、ポーランド人コミュニティの雑種化が進み、伝統的な亡命文化・文学のモデルに当てはまらない文化活動が展開した。本書では、1990年代から2000年代初頭のドイツで繰り広げられたポーランド移民による文化活動を通して、その特徴を明らかにしている。…」

posted at 23:01:40

@nekonoizumi

「…また、本書では移民作家による文学作品の分析に多くの頁を割く。…。時には文学的想像力を駆使して、時には現実と斬り結びながら、境界というモチーフを変幻自在に操るところに、移民の文学の特徴があると考える。」

posted at 23:01:40

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